
新卒採用サービスとは?自社に合う選び方のポイント
2025.09.02
「学生からの応募がなかなか集まらない…」 「採用業務が多すぎて、コア業務に集中できない…」
売り手市場が続くいま、新卒採用に関するこうしたお悩みをお持ちの経営者様、人事担当者様は非常に多いのではないでしょうか。特に、採用にかけられるリソースが限られがちな中小企業にとって、自社の魅力や想いを未来の担い手である学生たちに届け、採用に繋げることは簡単なことではありません。
このような採用市場の変化を背景に、多くの企業がその活路として活用しているのが「新卒採用サービス」です。
しかし、一言で「新卒採用サービス」と言っても、その種類は多岐にわたります。 そこでこの記事では、新卒採用のプロフェッショナルとして多くの企業様をご支援してきた知見をもとに、新卒採用サービスの基本から、各サービスの種類・特徴、そして自社に本当にマッチしたサービスを選ぶための具体的な方法まで、分かりやすく解説します。
新卒採用サービスとは?利用する3つのメリット
新卒採用サービスとは、母集団形成から選考、内定者フォローに至るまで、企業の採用活動を様々な側面から支援してくれるサービスの総称です。専門的なサービスを活用することで、企業は以下のような大きなメリットを得ることができます。
採用業務の効率化
新卒採用には、説明会の企画・実施、応募者情報の管理、面接日程の調整など、膨大な業務が伴います。採用サービスは、これらの煩雑な業務をシステム化したり、一部を代行したりすることで、担当者様の負担を大幅に軽減します。 結果として、人事担当者様が本来最も注力すべき「候補者一人ひとりと向き合う時間」や「自社の魅力を伝える活動」に、より多くのリソースを割けるようになります。
自社だけでは出会えない学生層へのアプローチ
「うちのような中小企業に関心を持ってくれる学生はいるのだろうか…」という不安を抱える企業様は少なくありません。新卒採用サービスは、各社が独自の学生データベースを保有しており、これを活用することで、これまで自社だけではアプローチできなかったような多様な学生に、企業の存在を知ってもらう機会が生まれます。 企業の知名度や規模に関わらず、自社のビジョンや事業の面白さに共感してくれる学生と出会える可能性が大きく広がります。
採用ノウハウの獲得
多くの新卒採用サービスは、長年にわたり多くの企業の採用を支援してきた実績とデータを持っています。サービスを利用することで、現在の採用市場のトレンドや、学生に響くアプローチ方法、効果的な選考プロセスなど、自社だけでは得られなかった専門的なノウハウや客観的なアドバイスを得ることができます。これは、企業全体の採用力を底上げする上で非常に大きな財産となります。
新卒採用サービスの主な5つの種類と特徴
それでは、具体的にどのようなサービスがあるのでしょうか。ここでは代表的な5つの種類について、それぞれの特徴、メリット・デメリット、費用体系を比較しながら解説します。
求人広告(就職ナビサイト)
リクナビやマイナビに代表される、最も一般的なサービスです。サイトに自社の採用情報を掲載することで、登録している数多くの学生にアプローチします。
- こんな企業におすすめ
- まずは多くの学生に自社を知ってもらいたい企業
- 採用活動の基盤をこれから作りたい企業
人材紹介(新卒紹介エージェント)
キャリアアドバイザーなどの専門エージェントが、企業の求める人物像をヒアリングし、条件に合った学生をピンポイントで紹介してくれるサービスです。
- こんな企業におすすめ
- 採用担当者のマンパワーが不足している企業
- 専門職など、特定のスキルを持つ学生を確実に採用したい企業
ダイレクトリクルーティング
企業側が学生のプロフィールが登録されたデータベースにアクセスし、「この学生に会いたい!」と思った候補者へ直接スカウトメールを送るサービスです。
- こんな企業におすすめ
- 企業の知名度に頼らず、事業の魅力やビジョンで勝負したい企業
- 受け身ではなく、主体的に動ける熱意のある学生に出会いたい企業
新卒採用イベント
多数の企業と学生が一堂に会する大規模な合同説明会や、数社限定の小規模な座談会など、様々な形式があります。学生と直接顔を合わせて話せるのが最大の魅力です。
- こんな企業におすすめ
- 社員の人柄や社風といった、文章では伝わりにくい魅力をアピールしたい企業
- 学生のリアルな反応を見ながら、相互理解を深めたい企業
新卒採用の採用代行(RPO/BPO)
採用計画の立案、母集団形成、説明会の運営、面接の日程調整、内定者フォローといった採用業務の一部、またはその全てを外部の専門企業に委託するサービスです。RPO(Recruitment Process Outsourcing)とも呼ばれます。
- こんな企業におすすめ
- 採用担当者がいない、または他業務と兼任しておりリソースが絶対的に不足している企業
- これから本格的に採用を始めるにあたり、プロの知見を借りながら仕組みを構築したい企業
自社に合った新卒採用サービスの選び方
ここまで読んで、「色々なサービスがあるのは分かったけれど、結局うちはどれを選べばいいの?」と思われた方も多いかもしれません。ここからは、自社に最適なサービスを選ぶための具体的な3ステップをご紹介します。
自社の採用課題を明確にする
まずは、自社の採用活動において「何が一番の課題か」を言語化しましょう。課題によって、打つべき施策=選ぶべきサービスは全く異なります。
- 課題例1:そもそも応募が集まらない(母集団形成)
→まずは露出を増やすことが最優先。「求人広告」で広く認知度を高めるのが有効です。 - 課題例2:内定を出しても辞退されてしまう(ミスマッチ)
→相互理解の不足が原因かも。「ダイレクトリクルーティング」や「人材紹介」で自社の魅力や価値観に共感してくれる学生をじっくり探す、あるいは「採用イベント」で直接対話し、カルチャーフィットを見極めるのがおすすめです。 - 課題例3:採用担当者のマンパワーが足りない(工数不足)
→採用業務の一部をアウトソースする発想が重要です。「人材紹介」は候補者の選定までを任せられますし、ダイレクトリクルーティングの運用代行サービスなどを活用するのも一手です。
採用したい人物像(ペルソナ)を具体化する
次に、「どんな学生に仲間になってほしいのか」を具体的に描きましょう。求める人物像が明確であればあるほど、その学生が集まる場所(サービス)を選びやすくなります。
- 例1:特定の研究分野の知識を持つ技術職候補
→研究内容やスキルで検索できる「ダイレクトリクルーティング」が最適です。 - 例2:将来の幹部候補として、主体性や成長意欲の高い学生
→逆求人型の「ダイレクトリクルーティング」や、成長志向の学生が多く登録する「人材紹介」サービスが候補になります。
かけられる費用と工数を算出する
最後に、現実的な予算とリソースを考慮します。サービスの費用体系は、大きく分けて「掲載課金型(固定費)」と「成功報酬型(変動費)」があります。
- 掲載課金型
採用人数に関わらず費用は一定。多くの人数を採用できれば一人あたりの採用単価は下がりますが、一人も採用できなくても費用は発生します。 - 成功報酬型
採用が決定するまで費用が発生しないためリスクは低いですが、一人あたりの費用は高額になる傾向があります。
採用目標人数から全体の予算を立て、どちらの料金体系が自社の財務状況に合っているかを検討しましょう。また、費用だけでなく、そのサービスを運用するために「社内の担当者がどれくらいの時間を割けるか(工数)」という見えないコストも忘れずに考慮することが、成功の鍵です。
新卒採用サービスを最大限に活用するための注意点
最後に、選んだサービスの効果を最大化するための3つの心構えをお伝えします。
サービスに丸投げしない
どんなに優れたサービスでも、それを「使う」のはあくまで企業自身です。サービス提供会社に任せきりにするのではなく、自社の採用したい人物像や魅力を積極的に伝え、二人三脚で採用活動を進めていくパートナーとしての意識を持ちましょう。こまめな情報共有やフィードバックが、紹介や推薦の精度を高めます。
複数のサービスを組み合わせる
一つのサービスに固執する必要はありません。例えば、「まずは求人広告で広く母集団を形成し、その中で出会えなかった層にはダイレクトリクルーティングで個別にアプローチする」といったように、自社の採用フェーズや課題に合わせて複数のサービスを戦略的に組み合わせることで、採用活動の質はさらに向上します。
自社にリソースが足りない場合は、採用代行も視野に
特に中小企業では、人事担当者様が総務や労務など他の業務と兼任されているケースが少なくありません。採用活動に集中したくても、時間が足りないのが現実です。 そのような場合は、採用業務そのものを外部のプロに委託する「採用代行(RPO)」を検討するのも非常に有効な手段です。煩雑な事務作業やスカウト配信などをプロに任せることで、担当者様は面接や内定者とのコミュニケーションといった「人でなければできないコア業務」に集中でき、結果として採用の質向上に繋がります。
新卒採用なら「jinji+」にお任せください
本記事では、新卒採用サービスの種類と、自社に合ったサービスの選び方について解説しました。
- 新卒採用サービスには、主に「求人広告」「人材紹介」「ダイレクトリクルーティング」「採用イベント」「採用代行」の5種類がある。
- それぞれにメリット・デメリット、得意な領域があるため、特徴を正しく理解することが重要。
- サービスを選ぶ際は、①自社の課題、②採用したい人物像、③費用と工数、の3つの軸で検討する。
- サービスに丸投げせず、リソースが足りない場合は外部の活用も視野に入れ、主体的に活用する姿勢が成功の鍵となる。
最適な採用サービスを選ぶことは、もはや単なる業務効率化に留まらず、企業の未来を左右する重要な「採用戦略」そのものです。
しかし、
「自社に合った新卒採用サービスが具体的に分からない」
「日々の業務に追われ、採用活動にまで手が回らない」
このようにお考えの人事ご担当者様も多いのではないでしょうか。
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